2019-08-28

日本のクラブの未来を考える、DJ SODEYAMA東京ナイトライフ

Music

今や世界中の人々が訪れる街となった渋谷。渋谷駅の周りを中心に、周辺の地域まで開発が進み、新しいスポットが出来始めている。90年代から東京でクラブ遊びを始めDJの道ヘと進んだDJ SODEYAMAは、そんな渋谷で生まれ育ち、長いこと東京の街の移り変わりや、DJとして携わってきたクラブシーンの状況を見てきた。そんなDJ SODEYAMAが思う、日本のクラブシーンとは。渋谷から、となり駅の代々木公園まで歩きながら、話を聞いてみた。

  • —渋谷から代々木公園までの間、商店街に新しい店ができていますね。独特な店が多い感じがします。
    DJ SODEYAMA(以下、S) 昔からある渋谷の街と、今の渋谷が混在している感じはありますよね。このあたりは人もそこまで多くないし、人が多すぎる渋谷に比べてストレスは少ないかも。
    ―DJとして活躍されていますが、クラブへ行きだしたのはいつ頃でしたか?
    S 高校1年の時なんで、1992年~1993年くらいですね。初めて行ったのは芝浦にあったCLUB GOLD。「CAVE」とか渋谷のクラブにも行ってました。初台出身なんで、渋谷は地元なんですよ。
    ―初台も含め、その頃と渋谷の街は変わりましたか?
    S もう全然違う。おしゃれな店なんかなかったし、もちろん店はあったけど、今はほとんどないですね。渋谷も新宿も、今は治安いいですけど、当時はそんなに良くなかったし。今みたいにこんなに平和な街で遊べる感じでななかったですね。

  • ―DJを始めたのも、クラブへ遊びに出るようになってからですか?
    S そうです。ハウスから入っていったんですけど、今はテクノもプレイします。だけどDJのスタンスや遊び方はその頃からあまり変わらないです。もちろんDJとしてクラブは仕事場でもありますけど、感覚が同じというか。
    ―東京の街の変化をどう思いますか?
    S 街並みがどんどん変化しているから、覚えているようで、あまり覚えていないんです。「ヒカリエの前は何があったかな」とか、PARCOもなくなったけど何年かしたら「ここ何があったけな?」ってなると思うし。それだけ移り変わりが激しいですよね。僕が育った初台にある商店街なんかは、昔とはまったく違いますしね。学生の頃に通ったゲーセン(ゲームセンター)はないし、布団屋もなくなったし。初台は特にオペラシティが出来てからガラッと変わりました。代々木公園も、こんなにたくさんオシャレな店なんかなかったですからね。まあ渋谷に近いというのもあるし、人気が出て開発された街は、その周りにある街も拡張されていく。いいこともあるけど、地元民としては少し寂しく思うこともあります。
    ―DJとして長いことクラブシーンに携わっていますが、日本のシーンをどう思いますか?
    S 日本のクラブシーンに20~30年くらい携わってきた人たちはわかると思うけど、ナイトライフに関して、常に日本では議題にあがりますよね。この10年くらい、クラブシーンに携わる人たちがすごく考えて、各々がクラブシーンをよくするために試行錯誤をしていましたが、震災があったり、風営法の問題などあったりして、ここ数年でしわ寄せが一気にきている感じはします。細かいことはいろいろありますが、それはクラブシーンがまだ日本ではカルチャーとして成り立っていないことに原因があると思います。

  • ―クラブやパーティーはたくさんあるけれど、カルチャーとして成り立っていないということになりますか?
    S 日本には、面白いパーティーや、良いDJはいるんけど、カルチャーとしてまだシーンが成り立っていないと俺は思うんです。ヨーロッパでは、日本だと居酒屋へ行く感覚で、クラブへ遊びに行く。誰々がDJをするというよりも「週末だしクラブへ遊びに行こうぜ!」という割合が多いと思うんです。ヨーロッパでは、エンターテイメントとしてクラブが成り立っていて、人々の生活の中にクラブという存在が組み込まれている率が高いから、カルチャーとしてクラブシーンが成り立っていると思うんです。
    ―そんな中、東京で夜遊びに行くとしたら、どんな場所が面白いと思いますか?
    S それこそ新宿のゴールデン街とかなのかなと思います。あとは、新橋や小岩なんかの街は楽しいかもしれませんね。クラブで言えばcontact、VENT、WOMB、ageHaなど外国人の人たちが行きやすいクラブはたくさんあります。OATH、Red Barなどの小箱は日本人DJがプレイすることがほとんどなので、ローカルを楽しむことができるかと思います。
    ―日本でクラブカルチャーを確立させるためには、どうしたら良いと思いますか?
    D 週末のクラブでは、ほとんど外国人DJがメインでプレイをしていて、いい日本人DJもいるのに見せ方が上手くいっていない。それはクラブ側だけの責任だけではなく、メディアの人たちにも責任があるんですよ。それだと、日本独自のシーンはなかなか育たないですよね。風営法の改善はもちろんのことだけど、クラブイベントの告知の仕方にも気をつけていかないとと思います。この先20年、30年先のクラブシーンのことを考えて、カルチャーとして根付いていくにはどうしたらいいのか、未だに考えていますね。


    Photo:Reiji Yamazaki
    Text:Kana Yoshioka

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