大阪から東京まで、Seihoのナイトライフ話とお勧めの遊び
2019-11-14

大阪から東京まで、Seihoのナイトライフ話とお勧めの遊び

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大阪出身、現在は東京を拠点に活躍する、今最も注目すべきプロデューサー/DJのSeiho。エレクトロミュージックを軸に、日本国内での活動はもちろんのこと、海外のレコードレーベル「LEAVING RECORDS」から作品をリリースし、北米ツアーを行うなど海外でも活動の枠を広げている。その情熱溢れ熱気のあるライヴパフォーマンスは、日本のディープなアンダーグラウンドシーンのみならず、メジャーからも絶大な支持を受ける。そんなSeihoに、日本のナイトライフシーンについて話を聞いてみた。

  • ―「夜遊びしているな」と初めて感じたのはいつでしたか?

    Seiho もともと大阪に住んでいたんですけど、21歳、22歳くらいのときに、東京にライヴやDJで呼んでもらえるようになって。深夜のパーティってたいてい朝の5時までやっているじゃないですか。終わってホテルに戻っても、朝の10時にはホテルをチェックアウトしなきゃいけないので、そのままホテルに戻らず遊びっぱなしのことが多かったんです。そんな時期に、六本木ヒルズにあったマド・ラウンジでDJをしたことがあったんですけど、53階でパーティをやっていて、そのうち朝になって窓の外が明るくなってきて、朝日を観ながらみんなで「お疲れさま~」と言って帰ったときに、「自分、めっちゃ東京で遊んでいるな」と思ったんですよね。「東京、すごいな!」みたいな(笑)

    ―朝日をみた瞬間に、「あ、夜遊びしてしまった」っていう感じですね。大阪出身であられますが、大阪しかり、東京しかり、日本のナイトライフにどんな魅力を感じますか?

    Seiho 単純に、24時間飲める国ってやばいじゃないですか。24時間飲めて、24時間安全で、っていう場所って世界的に見ても少ない。それが日本の夜遊びの魅力なのかな。あとは小さいお店が多いこと。大阪だったら、飲み屋や店が大量に入っている味園(みその)ビルっていうのがあったり、東京でいえば、ゴールデン街だったり。ああいうところが楽しいですよね。

  • ―ごちゃっと集まっているカオス的な感じは、とても魅力的ですよね。

    Seiho 他のアジアでいう、屋台的なものとはまた異なるというか。日本特有の”巣 “というか。動物でいう”愛の巣”みたいな。日本人って個室好きなんですよね。すごくたくさん個室があって、その小さな空間をどうデコレーションするか。茶室とかもそうですけど、日本人のカルチャーはそこに根付いているなと。

    ―まさかの、茶室とゴールデン街(新宿)&味園(大阪)類似説。

    Seiho 茶室みたいに小さなところって、かつての侍は刀を置いて入るじゃないですか。小さい場所が居心地が良いというか、個室にいることで身内感がわくというか、日本人は仲間感が好きなのかも。味園でもメイド喫茶の横に、物凄くいいブランデーを出している大人のバーがあって、その横にみんながファミコンをやっているバーがあって、そんなところ滅多にないじゃないですか。それがすごく日本ぽいなって。自分のチャンネルに合わせて、その空間に入っていけるという。で、その空間で遊ぶ。

  • ―DJや遊びなど、夜の活動の中で鮮明に覚えていることはありますか?

    Seiho 25歳~26歳までは、ほとんどお酒を飲んでいなくて、そのときの楽しみ方は今とは違いましたね。その頃の僕に質問したとしたら「サイゼリア(ファミレス)のドリンクバーで、みんなで話をしているのが楽しいね!」って感じだったと思うんです。大阪のミュージシャンや音楽好きな人たちは議論好きなんで、楽屋から出て、ファミレスでずっと話をしている。そこに自分はあまりお酒が必要ではなくて、ドリンクバーのコーラでずっといける人だったんで。

    ―しかし、25、26歳を過ぎてからは……。

    Seiho 25~26歳過ぎて、家を持たなくなった時期くらいから。3年くらい放浪している状態だったんですけど、当時は AirBnBもたくさんあいていたし、snsに「泊まれるところないか探している」って投稿すると、「この期間、空いていますよ」って連絡がきたりして。大阪のROCK STAR HOTELでは、スイートルームに1カ月くらい空くからと泊まったこともありますね。さすがに今は家ありますけど。

  • ―海外へは行かれていますか? 文化的に何か影響を受けた海外の地はありますか?

    Seiho 去年のアメリカツアーの帰りに、キューバへ行ってきたんですけど、すごく良かったです。朝からみんな歌って踊っていて、人々が音楽や芸術に対してオープンなんですよ。人気のダンスホールやトラップなどの音楽が入ってきているんですけど、ネットが公園でしか使えないので、若者たちは公園に集まって、iPhoneで音楽を聴いて、携帯を掲げながら踊っているんです。それを観ながら公園の回りを歩いていたら、「夜にイベントやっているから」と知らない女の子からチラシを渡されて、遊びに行ったら、キューバで新しい電子音楽をやっているような子たちが集まっていて。シークレットなパーティだったんですけど、昔からあるキューバのリズムがベースがしっかりありながら、それに対する若者らしいアンチな姿勢も感じたんですよね。昔からある音楽をリスペクトしつつ、自分たちの新しい音楽をやるみたいな。

    ―Seihoさんは海外からも作品をリリースしていますが、海外を意識して、和物をサウンドに取り入れてやってみようと思ったことはありますか?

    Seiho 例えば三味線や尺八とかは芸事なので、今の日本人にとっては特別な世界に存在しているものだと思うんです。なので、別世界のものだと思っています。僕の場合、日本にいると海外ぽい音と言われ、海外に行くと、日本人ぽい音と言われる。案外、居場所がないというか(笑)。そもそも、外に出ていくということがどういうことなのかというと、出て行かざるをえない者だから、出ていっただけで、それは中に需要がないってことなんですよ。だけど、中で暮らせなかった者だけど、出ていった奴は強いんですよ。なぜかというと、チャレンジができるから。民俗学的にいったら弱いけど、社会学的にいったら強いみたいな、この関係性が音楽にもあって、僕の音楽も、どこかに需要があって、どこかに需要がないというだけの話なんですよね。

  • ―日本のナイトライフシーンに期待することはなんでしょうか?

    Seiho ライヴとミックスを合わせたような新しいスタイルで、一晩一人でやってみたいですね。日本ではパーティがショーケースのようになっていて、全体の時間を楽しむというよりは、一番盛り上がっている時間だけを狙って来る人が多いと思うんです。もちろんそれもいいんですけど、映画の一番いいシーンを見るだけではなく、その前後の時間にも意味がある。それぞれの人間に良さがあるみたいに、各々の時間に良さがあると思うんですよね。なので、そのパーティを最初から最後までどの時間もお客さんが楽しめるように、一晩やってみたいです。もちろん、一時間だけ聴いて帰るのもいいんです。「遊ぶって、そうゆうことやん!」ってことを提示できたらいいですね。

  • ▷お気に入りのナイトスポット

  • 〈TOKYO〉
    (1)SKY BUS_ Odaiba Night View Course

    屋根なし2階建バスで、東京のいろいろなところを回れる、東京観光バスツアー「SKYBUS TOKYO」。Seihoおすすめのコースは、東京駅前にあるKITTEの中にある東京大学総合研究所博物館「INTERMEDIATHEAUE」(入場無料)を観てから、「SKY BUS お台場夜景コース」のバスツアーで東京の夜景を楽しむこと。「東京の街の景色を移動しながら、2階から観るってあまりないと思うんですけど、人のいる銀座やお台場をその距離から観るのがいいんです」。

    SKYBUS TOKYO
    コース: Odaiba Night Course
    運行期間:毎日
    出発:18:30
    所要時間:120分(途中「アクアシティ」で60分間の自由探索時間あり
    料金:大人 2100円、子供 1000円
    https://www.skybus.jp/course/?id=1499778615-966121

  • (2)そのとうり SONO TOURI

    昼は、日本茶と創作和菓子屋の店「かんたんなゆめ」、夜は、ダシの効いたおでん屋「そのとおり」として、Seihoがプロデュースする渋谷・松濤にある店。「東京へ友達が来たら、連れていってあげたいと思う店をやれたらいいなと思い始めたんです。あと女性って『優しいものが食べたい』時があるじゃないですか(笑)。そんなときに、おでんは良いですよ」。週末の金、土曜日は朝の5時までやっているので、ライヴやクラブ遊びの後に。

    SONO TOURI
    住所:非公開
    *予約希望の方は、LINEにて予約をしてください。
    営業時間:18:00~、金・土は翌日朝5:00まで
    おでんはコースで提供(3000円~)

  • 〈OSAKA〉
    KUCHU TEIEN OBSERVATORY

    大阪・梅田にある、梅田スカイビル。その39階、40階の屋上にあるのが、大阪の街を一望できる「空中庭園展望台」だ。大阪出身のSeihoも絶賛する夜景を観ることができる。「展望台って、あまり高いと飛行機から見る光景と変わらないから案外楽しくない。でも、空中庭園展望台は、めちゃいい高さから梅田や難波の景色が観られるんです。夜はとくに綺麗ですよ」。

    KUCHU TEIEN OBSERVATORY
    Adress:UMEDA SKY BUILDING 39-40F, 1-1-88, Oyodonaka, Kita-ku, Osaka JAPAN
    Opening hours:9:30~22:30(Last admission 22:00)
    料金:大人 1500円(障がい者 750円)、4歳~小学生 700円
    https://www.skybldg.co.jp/en/

  • MISONO BUILDINGS

    1956年に大阪・ミナミに建てられた味園ビル。日本の高度成長期とともに人気を呼んだレジャービルは、現在も次世代により受け継がれ、個性的な店が集まる文化の巣窟として成り立っている。「メイド喫茶がの横に、ブランデーを出しているバーがあり、その横にファミコン・バーがある。カオスです」とSeiho。もともとキャバレーだった場所を使用した、味園ユニバースは、大阪を代表する人気ライヴ・イベントスペース。ラインナップも良いので是非。

    MISONO BUILDINGS
    Adress:Misono Bld, 2-3-9 Senichi Mae, Chuo-Ku, Osaka-ku, Osaka TOKYO


    Text: Kana Yoshioka
    Photo: Reiji Yamazaki Hair & Make up:Miwa Hirose

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